ついに決定！スケートボード男子ストリートは最後にドラマが待っていた！『Olympic Qualifier Series 2024 Budapest』

6月20日(木)〜23日(日)の期間、ハンガリー・ブダベストにてパリ五輪最終予選『Olympic Qualifier Series 2024 Budapest』が開催！

この大会では、スケートボードストリート&パーク、BMXフリースタイルパーク、ブレイキン、クライミングの5種目が行われ、それぞれパリ五輪への出場選手が決定した！

どの競技も熾烈な戦いが繰り広げられる中、特に注目を集めていたのがスケートボード男子ストリートではないだろうか。上海大会終了時で世界ランキング1位の小野寺吟雲は、決勝進出したことにより8位になったとしても日本人内での順位は3位以内は確定のため、事実上パリ五輪出場は決定。

そこで前回上海で行われたOlympic Qualifier Series 2024で、東京五輪金メダリストでムラサキスポーツ契約ライダーの堀米雄斗がまさかの予選敗退。白井空良も準決勝敗退とムラサキスポーツ契約ライダーにとっては今回のブダペストでの結果がとても重要となっていた。

そんな中。特に厳しい状況に追い込まれたいたのが堀米雄斗。このOlympic Qualifier Series 2024の２戦で獲得できるポイントが高いことから上海で予選敗退してしまったことがかなり響いており、自力での代表切符の獲得はもちろんのこと、優勝したとしてもそのほかの選手の結果次第とかなりきびいい状況に追い込まれていた。（ポイントシステムの詳細はこちらから）

優勝もしくは2位が最低条件の中、挑んだブダペスト大会。パリ五輪を前に、とんでもなドラマが待ち受けていた。。。

l ラン

東京五輪ではラン2本とトリック5本の合計7本から高得点4本の合計で順位を決めていたが、パリ五輪の予選よりラン2本のうち高い方の得点1本とトリック5本のうち高い得点2本のの合計3本(300点満点)で競うこととなり、東京五輪ではランをミスしてもトリックで挽回ができたが、パリ五輪予選ではランでミスをすることは致命傷となる。

そんな中、堀米雄斗は落ち着いた滑りでフルメイクし90.26をマーク。残り2枠を堀米雄斗・白井空良とともに争っている根附海龍は、ここまで安定した滑りと見せていたものの決勝では2本ともフルメイクをすることができず69.31と出遅れるかたちに。

白井空良は、2本目でしっかりとフルメイクし87.11と好位置につけた。

既に、代表を確定している小野寺吟雲は90.08と高得点をマーク。

その結果、ランでの日本人の順位は、2位堀米雄斗、3位小野寺吟雲、5位白井空良、7位根附海龍となりシングルトリックへと進んだ！

l シングルトリック

いよいよ最終局面、ここで堀米雄斗がやってのける。まず、１本目。白井空良がキャバレリアルバックサイドテールスライドビッグスピンアウトを一発メイクし92.51を獲得。続いて、小野寺吟雲がフロントサイドブラントスライドビッグスピンキックフリップアウトを決め94.89。そして、最終滑走の堀米雄斗が、プレッシャーの中、ノーリーフロントサイド180スイッチ5-0グラインドをメイクし95.65を獲得し、暫定一位に。

2本目は、1本目ミスをしてしまった根附海龍がノーリーインワードヒールフロントボードスライドをメイクし93.12と巻き返しをはかる！次に白井空良は、ノーリービッグスピンバックサイドテールスライドをしっかり決め、90.40と90点台を揃え代表獲得に一歩前進した。そして、残りの1本も高得点を狙いに行かないといけない堀米雄斗は、ここで今まで見せたことのない新技『ノーリーフロントサイド270ノーズブラントスライド』にトライ。一発メイクとは行かなかったものの、これを決めれば優勝が見えてくる大技。3本目の堀米雄斗に注目が集まる中、まず根附海龍がヒールフリップフロントサイドブランドスライドを決め92.29をマークし、4位に浮上。このままの順位だと堀米雄斗は優勝しないと代表になれない状況に。ランとシングルトリックで90点台を出している小野寺吟雲はバックサイドテールスライドキックフリップアウトで91.49をマークし一位に浮上。堀米雄斗が小野寺吟雲を抜くには90.56以上が必要となった。

しかし、この時の堀米雄斗にとって90.56という得点は高い得点ではなかった！2本目でメイクすることができなかった大技ノーリー270ノーズブラントスライドを見事決め、97.10をマーク。トータルスコアも283.01と280点台に乗せ暫定首位に浮上。4本目は全選手がメイクすることができず、最後の代表の行方は5本目の結果次第となり、迎えた根附海龍はヒールフリップバックサイドテールスライドビッグスピンアウトをメイクするも92.24でスコアを伸ばすことができず7位でフィニッシュ。根附海龍が代表になるためには堀米雄斗が3位以下が条件となるが、白井空良が100点をマークしたとしても283.01に届かないことからこの時点で堀米雄斗の代表が決定！大逆転でのパリオリンピック出場を掴み取った！！